【統計データを読む】4~6月迄が国内自動車メーカーの底と言われているが、5月を検証。

4月に引き続き、5月も悲惨な状況

・お客様への営業活動が出来ず、お買い求めの方も少ない。
・部品調達が遅延し、生産がままならない。
・生産工場へコロナ対策を実施。
などの状況から、新車販売台数が引き続き低迷。

具体的には。
それぞれ乗用車/貨物車での前年同月比だと。
ホンダ (3月)82.8(4月)85.8(5月)57.5
マツダ (3月)101.9(4月)75.6(5月)53.9
三菱 (3月)50.4(4月)34.6(5月)24.9
日産 (3月)67.3(4月)55.3(5月)48.0
スバル (3月)81.9(4月)44.0(5月)23.9
トヨタ (3月)97.4(4月)80.2(5月)66.1

なかでも、三菱、日産は、元々がお客様から注文を受ける前、
いわゆる事前に生産する体制だったから大変。
特に決算も芳しくなかったため、メーカーが心配。
そして、提携ディーラーもかなり疲弊しております。

トヨタに関しては、元々お客様から注文を受けてから生産するメーカーなので、
影響が大きく出てきたのが、5~6月。そして7月からは急回復する見込み。

心配なのは、先の三菱、日産。
三菱に至っては、5月の乗用車販売台数が全国で3桁の900台。。。
サンコーオートでも値引き販売はしているのですが、
値引き合戦になっておりますので、負のスパイラルに完全に入ってしまっております。。。

5月。具体的に乗用車を車種別でみるとどうなの?

具体的には、自販連のサイトをご覧頂ければと思いますが、
衝撃的なのは、ほとんど生産遅延が無い車両での前年割れ比率。
三菱にいたっては、4月に引き続き、5月も、
車種別販売台数トップ50に、何もランクインしない状況。。。
5月下旬からも変わらず、6月も厳しい状況というお話。。。

日産は主力の
セレナ(前年同月比46.8% 4月は50.7%)
ノート(前年同月比43.1% 4月は51.1%)
エクストレイル(前年同月比37.0% 4月は40.9%)
と健闘はしているものの、5月に悪化。
在庫が多数あるそうなのと、5月下旬から少しずつ戻っているというお話。
「軽自動車しか売れない。。。」のボヤキが印象的でした。

ホンダはフルモデルチェンジのフィットが、前年対比110.8%。と一車種が健闘。
主力車種の3車種が低迷。遂にフリードも苦境。
フリード(前年同月比54.9% 4月は95.7%)
ヴェゼル(前年同月比34.1% 4月は61.8%)
ステップワゴン(前年同月比33.2% 4月は31.7%)
日産と同じく。少しずつ戻っているが、軽自動車の販売が主とのこと。

トヨタは厳しいながら、リース、レンタカーなどの固定販売台数や、乗り換えが他社より多いものの。
象徴的なのは、
フリードの対抗、シエンタ(前年同月比57.3% 4月は99.8%)
ルーミー(前年同月比48.0% 4月は71.5%)
と下がった一方。
アルファード(前年同月比110.6% 4月は98.6%)
ヴェルファイア(前年同月比48.6% 4月は54.6%)
ヴェルファイアが急激に売れづらくなり、アルファードへ注文が集中。
アルファード5,750台、ヴェルファイア1,378台。

アルファードが売れてる!というよりも、
アルヴェルは比較的まだ下落は少ないものの、
アルファードに注文が集まっているというのが実態。
下取金額が違うので、乗り換えやすいかどうかが大きなポイントでしょう。

健闘しているのは他にも。
カローラ(前年対比89.5% 4月は91.1%)等。

5月。軽自動車は?

比較的リセールでも優秀な軽自動車。
ですが、コロナの影響が色濃く出た結果となっています。
1位から10位がこちら。
N-BOX 1万1655台(前年同月比52.4%)
ミラ 4504台(前年同月比56.6%)
スペーシア 4392台(前年同月比32.8%)
ルークス 3911台(―)
デイズ 3849台(前年同月比32.4%)
ハスラー 3529台(前年同月比80.8%)
ワゴンR 3322台(前年同月比47.6%)
タント 2497台(前年同月比22.7%)
ムーヴ 2113台(前年同月比22.6%)
ジムニー 2046台(前年同月比86.2%)

・・・やっぱり酷い。何が一番酷いかって。
ダイハツのハイト系一番人気のタントが、前年同月比22.7%の衝撃。
NBOXに一瞬勝った!のは遠い昔のようです。。。

その反面。強いのが、ハスラー、ジムニー。
リセール有利+納期に時間がかかっている。という点。
コロナの影響で生産がままならなかったので、
逆に言えば、ほぼほぼ売れ行きには影響がないイメージでしょうか。

本日の結論。統計データを読み解くとちょっとリセールが見える。

いろんな角度から統計データを見てみますと、
リセールに有利な車種がそこまで低迷していないのがご覧いただけたかと思います。

新車の場合、新車販売価格が予め決められており、
値引きもコロナだから3割引き!なんてことにはなりません。

ですが。中古車は如実に値段が下がりました。
随時更新させて頂いているので、ご覧頂けているかと存じます。
コロナで心理的に買い控えも考えられますが、
この価格差なら新車を選択する必要が無い。
という車種も多く出てきてしまったのが4~5月でした。

反面。この先、中古車の供給台数が減っていくことが容易に考えられます。
新車を買う人が少ない。中古車の発生台数が少ない。の流れですね。
とはいえ、コロナ前までは戻らないと思いますが。

国内の新車販売台数は、5~6月が底で、
前年同月比で8割位まで戻ってくるには、秋~冬。
中古車流通金額は、4~5月が底で、
お盆明けくらいまでには8割位まで戻ってきてほしいものです。

随時更新してまいりますので、
よろしくお願いいたします。

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